今年のベスト10枚

今年は本当にライブ尽くしな一年だったと思いますが(未だライブ納め前です)
今年も結構いろいろな音楽を聴いて来たので、一区切りとして「今年のベスト10枚」を書いていこうと思います。


10.Cuushe「Butterfly Case」

僕の中では実質2年振りのニューアルバム、最近だとShelling、fraqsea、moskitoo、34423など類を見るエレクトロニカ女子+αなインディーシーンの2013年のリリースラッシュで一番イノセントでメロウでキュートなのがCuushe。
エグいリバーブが掛かったボーカルと打ち込みやボイスの浮遊感は自分が女性だったら是非歌ってみたいなぁなんて憧れがある。

9.ACIDMAN「新世界」

高校生時代からずっと現役で聴き続けてる由縁のあるバンドの最新作。時を重ねる毎にロックがポップになりながらもロックを変化しながら奏でてる。今回抜きん出て素晴らしかったのは「SUSY」「アルケミスト」「君の正体」「白光」の4曲。
どれも歌唱力が格段に跳ね上がって、歌が生きてる。よく「最近の曲は歌詞が解り易過ぎてらしさや良さが消えた」なんてことも耳にはするけど、今回のテーマはスーパーシンメトリーなので、只の恋愛の様な詞の中に宇宙外のモノに対しての「博愛」が語られてるのかなぁと僕の中では思ってます。

8.arai tasuku「Sheep falling to the moon」

このお方の存在はkilkの中でもかなり気にしていた存在だったのに、まさかのアルバムまるまる一枚フリーダウンロード形式で出すとか気が狂ってる。僕はDTM触ってますがリズムパターンを作る程度にしか触れないので、こういうトラックメイカーの感覚でボコボコ作曲が出来てしまう(実際は時間掛かってる筈だけど)人にはやはりすごく憧れてしまう。まだあまり聞き込んでないですけど序盤がポストクラシカル〜アンビエントアブストラクト〜アンビエント・ダブ・クラシカルという流れ。ぶっ飛びたいならこれです。

7.moshimoss「Endless Ending」

自身もイベンターとして参加したイベントの「Sound of silence」でもオファーを掛けたmoshimossの2ndアルバム。ライブのアンビエント・ドローンも結構な衝撃のひとつになったのですが、CD音源上では極めて繊細。音楽を通して情景を見せてくれるかのように作り込みがリアル以上に生々しい。耳が心地よいので、寝る時の仕事っぷりが抜群。運転中はなるべく聴かない様にしてます(笑)

6.東京酒吐座「Turnaround」

第2期目の東京酒吐座で2ndアルバム。個人的にはPresence Of Soul、yukiさんの透明感があるボーカルがマッチしていた第1期メンバーでの作品も好きなんですが、やはりサウンドは轟音でぐわんぐわんな極め細やかな美麗シューゲイズ音(本当彼等が憧れであり目標です)まさか今作で活動そのものに幕を閉じるとは。非常に残念でなりませんが、ライブを3回見てどれも圧巻だったのは本当に良い思い出です。

5.Spangle Call Lilli Line「New Season」

これは2年前の作品ですが、SCLLの世界観は大好きだけどざっくりとしか聴いてなかったので今年レンタルした一枚。
SCLLもメロウで浮遊感があって、アンニュイな曲の印象が強いなかで一曲目の「seventeen」の入り出しは或る意味斬新。
「あれ?CD間違えたかな?」と思う程青臭くて大坪さんのメロが入った瞬間から「あ、やっぱSCLLだわ」ってなった。
同じ感覚で例えるならばworld's end girlfriendの「seven idiot」が正にソレ。

4.speaker gain teardrop「:APPEARANCE OF FLUCTUATION」
念願の対バンを今年果たすことが出来た憧れのバンドさん。遡ること5年前に偶然購入した「Particle_protocol」をひっそりと家で一人で聴いてた時期もあったけど、色んな人の縁が重なってやはり「当時、CDを選んだ選択は間違いなかった」と思わせる出来。僕の中でジャパニーズシューゲイザーのスタンダードはこのバンドなんだと思う。こちらもきめ細やかな美麗シューゲイズ、轟音。

3.(ghost)「Departure」

地元のLykkeligというレコード屋でオススメをされた一枚。アブストラクトでスモーキーなビート感のインダストリアルミュージック。鬱屈としてる雰囲気とシンプルさと聴き込み易さが好きで、個人的には破天荒でバキバキな曲が好きな傾向にあるんだけど一回聴いて、冷静ながらも高揚する聴き方もあるのかと納得。通勤中の車では殆どこの一枚でした。

2.さよならポニーテール「青春ファンタジア」

今年イチのダークホース的名盤。もう、こういう変化球を狙う系のサブカル音楽にはハマらないだろうとタカを括っていたのに、一曲目の「ぼくらの季節」の5人のハーモニーが流れた瞬間にまんまとハマってしまった。ポップ路線は本当に聴いてなかったし、青春らしい青春を逃した分の反動が今になって全部帰って来たような「懐かしさを知らない新しさ」「新しさがないという新しさ」。リードを図るみぃなの声の渋さと各メンバー個性を探るのが楽しい。歌ってやはり楽しいものですよ。

1.downy「無題」

やはり今年はこれに勝るものはなくて、渇望し続けた音楽は9年越しでも健在でいて唯一無二。このバンドを経てエレクトロニカやヒップホップやインダストリアルやオルタナティブロック等へと通じて行ったのだなと改めて実感出来た。真新しさの先の先を行く感性と人力とは思えない各メンバーのテクニック、また暫くこのバンドを超える存在はないと思えました。